TM027. セッションの学習範囲をゼロ%にするって?

たとえば、これまでサンダーマックスで色んな設定を試してきた結果、やっと自分が思っていたような設定にたどり着いたとする。O2センサーによるクローズド・ループの働きで、結果的には自動補正が効いてうまく動いているようだ、と言うときが来たとする。

もし、このとき、Closed Loop Processing のチェックを消したらどうなるのだろうか。それはAutoTuneを働きをキャンセルして、オープンループに戻すということ。こうすることによって、現在のベストな学習結果と設定をECMの中に閉じ込めて、以降TMAXのことを忘れてしまうことは可能なのだろうか。

Configure > Closed Loop MODULE Settings

コトはそんなにシンプルでもないようだ。実際にClosed Loop Processingをキャンセルすると、TMAXはオープンループ用のマップに自動的にスイッチしてしまう。自動補正されたオフセットはもう使われないので、また最初から設定のプロセスをやり直し。これでは苦労が増えてしまう。

では、最適化された現在の設定を効果的に固定するにはどうやったらいいの?こう問いかけるのは、実はTmaxのことを忘れたい人だけではない。(実際はオートチューンのままのほうが余計な世話がないのかもしれない) たとえば、現在のECMの状態のまま条件の異なる環境に持ち込んで実験をしたいときとか、AutoTuneを一時的にキャンセルしたいっていう人がいるかも知れない。

そういう人はClosed Loopのまま、Maximum CLP Offsets (Session)をゼロにしてしまいましょう。Closed Loop MODULE Settingsの中にあります。

↑この値をゼロにする

Closed Loop Configuration のMaximum CLP Offsets (Session) はイグニッションをONした瞬間からOFFになるまでの間の補正の最大範囲を指定する。たとえば5%と指定しおくと、マップ値から上下5%の範囲でベストなポジションに補正する仕組み。これを0%に変えると自動補正しなくなり、現在ECMにあるオフセットをキープできる。

オープンループにせよ、CLPをゼロにするにしろ、オートチューンが作動しなくなるという点では同じだ。オートチューンを一時的にキャンセルして何か変化を記録するなど、以上、実験的な使用したい時に有効な手段としてのメモでした。

次回は「マニュアルが更新されました」です。

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